無差別殺人の異常性は、人工的なパイの味にどこか似ている
ナチュラル・ボーン・キラーズ
1994年 アメリカ
監督/オリバー・ストーン 原作/クエンティン・タランティーノ
出演/ウッディ・ハレルソン ジュリエット・ルイス

のっけから、いきなり殺人シーン。
カウンターには、食べかけのパイの皿。それをひと口頬ばっては、平然と人を殺していく主人公ミッキー&マロリー。ふたりは、史上まれに見る残虐な無差別殺人の犯人となる。立ち寄ったダイナーで、ミッキーが食べるのが「キーライム・パイ」である。数分後には殺されるダイナーの退廃的なウエイトレスのセリフによると、店にはアップルパイとピーカンパイ、チェリーパイがあったらしい。しかし、彼はキーライムのパイを選び、それにスキム・ミルクをオーダーするのだ。どぎついほどの人工的なグリーンの色は、映画の中で効果的に使われている。
人間性をことごとく否定するかのような、幼児虐待、無差別殺人、獄中生中継TVインタビュー。「映画」というより「映像」の世界を、視覚と聴覚で味わう感覚は、着色料と香料の入った「キーライム・パイ」を食べるのにも似ているかもしれない。タイトル以上に、なかなか刺激の強い味がする映画である。
MENU 震えあがるほどおいしいキーライムパイ
「パイは何がある?」「アップル、ピーカン、チェリー、キーライム」。こんな会話で、このミッキーとマロリーの鮮烈で過激なストーリーは始まります。そこで、ミッキーがウェイトレスにオーダーするのがキーライムパイなのですが、飲み物は「スキムミルク、大きなグラスで」。ローファットよりさらに乳脂肪が少ないミルクと、次々に残忍な殺人をひきおこしていくミッキーとの組み合わせは、いささかミスマッチではありますが。
作り方
●練りパイ生地を焼く
1. 練りパイ生地の作り方は、本紙「フルーツ・バスケット・パイ」を参照して作る。
2. パイ生地は打ち粉をしながら、めん棒で約2mm弱の厚さにのばし、めん棒に巻きつけるようにしてパイ皿に移す。
3. 余分な生地を切り落とし、冷蔵庫で30分休ませる。
4. 生地にフォークでプツプツと穴を開け、型に合わせて円形に切ったアルミ箔を生地の上にしく。焼いている間に生地が持ち上がらないようにするため、あずき、大豆、市販の金属製の重しをのせる。
5. 180cのオーブンで15分焼き、重しとアルミ箔をはずして、さらに約10分生地がきつね色になるまで焼く。
6. 粗熱がとれたら型から取り出し、網にのせて冷ます。冷めたら冷蔵庫で冷やしておく。
●白いライムゼリーを流す
1. 板ゼラチンを水につけ、柔らかくなったら、取り出しておく。
2. 水と砂糖を沸騰させて煮溶かし、ボウルに移しかえ、1のゼラチンを加えてよく溶かす。液が人肌ぐらいの温度になったら、ライムのしぼり汁を加える。
3. 2を氷水にあてて冷やしながら、泡立器で泡立てる。ビールの泡のような白い状態になったら、冷やしたパイ皮に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
●ゼリー液を流す
1. ボウルに熱湯240ccを入れ、1箱分のゼリーの粉末を加え混ぜ、水170ccを加えて混ぜる。
2. 1を氷水にあてながら冷やし、とろみがついたら白いライムゼリーの上に流して、冷蔵庫でさらに冷やし固める。