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英国人は、昔も今もティータイムがお好き。朝の「アーリー・モーニング・ティー」に始まり、11時には「イレヴンジス」、午後の3時か4時には「アフタヌーン・ティー」、もう少し夕方になると「ハイ・ティー」。もちろん、ディナーのあとにも紅茶なので、何となく1日中お茶を飲んでいるようにも見える。家族だけではなく、親しい友人がいればお茶に招く。香りよくいれた紅茶をお替わりしながら、ビスケットやスコーン、サンドイッチなどの軽食をつまみ、おしゃべりを楽しむのだ。 さて、ここに登場する「資産家」で「保守的」なウィルコックス家と、「インテリ」だが「進歩的」であるシュレーゲル家とは、過去にいざこざがあり、「お茶にいかが?」という間柄ではなかった。ところが、ウィルコックス夫人は、シュレーゲル姉妹の姉マーガレットと親しくなり、やがて「別荘ハワ−ズ・エンドはマ−ガレットに」という遺言を残す。当初は遺族によって無効とされてしまったこの遺言だが、運命が巡り巡って、最後にはその言葉通りになるというストーリーだ。 |
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映画のタイトルにもなっている「ハワーズエンド」は、ウィルコックス家が所有する田舎の別宅の呼び名である。うっそうと木が繁り、花が咲き乱れる庭。古いが趣のある家屋には、20世紀はじめの英国人の生活感がにじみ出ている。 お茶を楽しむのは上流階級の人々ばかりではない。いわゆる堅実的な中産階級であるシュレーゲル家でも、さらに貧しいバスト夫妻の家でも、それぞれのティータイムがある。上流家庭では、高価なティーセットにメイドが作る焼き菓子が定番だが、料理上手のメイドがいるシュレーゲル家のお菓子は注目に値する。器にたっぷりと積み上げたスコーンも、ご自慢の一品であろう。また、男性にもお茶好き、お菓子好きが多かったらしく、姉妹の弟ティビーが、りんごのシャルロットをわざわざ注文して食べているシーンもある。 念のため、この作品に登場する「英国人の食卓」は、ティ−タイムばかりではない。ロ−ストビ−フがお勧めのレストランでは、フィッシュパイを注文したり、ロ−ストビ−フのつけ合わせによく用いられる伝統的なヨ−クシャ−プディングがお皿に載っていたり、イギリスらしいメニューがいくつも登場している。 |