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初めてベッドを共にした男と女。そのあとはどうするのだろう? すぐに眠ってしまうふたりもいるだろうし、おもむろに煙草に火をつけたりする男もいるだろう。この話の主人公たち繙コラムニストのマイケルとフード・ライターのレイチェルは、ともにバツイチどうしだった。パーティーで知り合ったレイチェルに「君は雑誌でハーゲンダッツのラム・レ−ズンを酷評していたね」とつっかかるマイケル。しかし、そんなふたりが意気投合してしまう。 この映画は実話に基づいているだけに、男女の気持ちの描写になかなかリアリティがある。ふたりで過ごした初めての夜、レイチェルは、午前4時にスパゲティを作ってベッドに運ぶのだ。大きなパスタ・ボウルに、フォークとスプーンをふたり分添えて……。マイケルは「最高のカルボナーラ・スパゲッティだ」と大まじめで絶賛する。手早く作るところはさすがフード・ライターだが、レイチェルは「誰にでもこんな事をして |
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るわけじゃないのよ」と思わずいい訳してしまう。そんな彼女にマークは惚れこみ、いったんはプレイボ−イの看板を下ろして、彼女と結婚する決心をする。一方のレイチェルは、マイケルがもてる男なだけに、不安でしょうがない。「ベ−グルもないのよ!」。ユダヤ系であるレイチェルにとって、住み慣れたNYから、彼の住むワシントンに移ることも不安なのだ。ベ−グルはもともとユダヤ人のパン。ユダヤ系が多く生活するNYならどこでも手に入るが、ワシントンではそうもいかない、という例えだ。 そして、スパゲティで始まったふたりの恋は、キーライム・パイで幕を閉じる。再婚したふたりは幸せに暮らし、ふたりの子どもにも恵まれるが、マイケルは浮気をしているらしい。浮気がはっきりして絶望したレイチェルは、友人宅での食事の最中に、自分が作って持参した生クリームたっぷりのパイを、ベチャッとマイケルの顔に投げつけて、子どもとNYへ帰るのだ。別れのパイも手作りしてしまうのが、いかにもレイチェルらしくて哀しいシーンだった。 |