ちょっと高めの5ドルのシェイク。そのお味は?

パルプ・フィクション

1994年 アメリカ
監督/クエンティン・タランティーノ
出演/ブルース・ウィリス ジョン・トラボルタ ユマ・サーマン





 映画オタク。『パルク・フィクション』のブレイクによってその名を全世界的に知らしめたクエンティン・タランティーノは、そう呼ばれている。なにせ、1本の映画の中にありとあらゆる「映画的」要素が散りばめられているのだから。
 たとえば、『パルプ・フィクション』のワンシーン。主人公ヴィンセントが彼のボスの妻ミアをエスコートするレストランでは、マリリン・モンロー、バディー・ホーリー、ジェーン・マンスフィールド、ジェームス・ディーンといった、50〜60年代のスターのそっくりさんが店員を勤め、古きよき時代のアメ車がボックス席となっている。まさに、50年代一色なのだ。
 メニューを見ると、スターの名にちなんだ料理が並ぶ。ヴィンセントがオーダーするのはヴァニラ・コークと「ダグラス・サーク・ステーキ」。ミアは50年代にテレビのトークショーのアシスタントの名を取った「ダーワード・カービイ・バーガー」と、5ドルもするシェイクをオーダー。5ドルといえば、ファースト・フード店やダイナー(大衆食堂)では考えられないお値段。あまりの高さに、ヴィンセントは「バーボンか何か入ってるんじゃないか?」と思わずウェイターにたずねる。

 さらに、このシェイクのネーミングが、面白い。バディ・ホリーという名のウェイターは、ミアに「シェイクはマーティン&ルイス? それともエイモス&アンディ?」と尋ねる。そしてミアは何のためらいもなく「マーティン&ルイスで」と答えるのだ。いったい何のことやら・・・・。実は、マーティン&ルイスというのは50年代に活躍した白人のコメディアン、ディーン・マーティンとジェリー・ルイスのこと。そしてエイモス&アンディというのは同じく50年代のコメディ番組でおなじみの黒人ドラマのタイトル。ということは、白人であるマーティン&ルイスは「バニラ・シェイク」、黒人ドラマであるエイモス&アンディというのは「チョコレートシェイク」であると察知できる。
 さて、この5ドルのシェイク、味の方はというと、ヴィンセントのお墨付き。ただし「5ドルの価値はあるかどうか、わからないけれど」と彼もいっている。果たしてネーミング・アイディア料として2ドルは取られているのかも・・・・。



MENU 5ドルの高級ミルクセーキ
何が高級?「○○シェイク」をいつもファーストフードで飲んでる人間にとって、この値段はかなりインパクトがあったようです。ヴィンセントは、「バーボンでも入っているのか?」などと、ウェイターに疑い深くきいていましたが・・・・・。一風変わったシェイクといえば、「妹の恋人」にシリアル、ピーナッツバターをミルクと一緒にミックスしたものが登場します。ミキサーでグォーンと混ぜれば、いろいろなオリジナルが楽しめそう。

作り方

1. アイスクリームと牛乳を、ミキサーにかける。
2. 途中でクラッシュド・アイスを加えて、冷たく仕上げる。
3. グラスに移し、ホイップクリームをしぼり袋でしぼり出し、レッド・チェリーを飾る。
4. ストローを添える。