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オックスフォ−ド警部は、重大な殺人事件を追っている。一方、ヨ−ロッパ料理学校の熱心な生徒である彼の妻が作る朝食は、パンとカフェオレといった簡素なフレンチ・スタイルだったらしく、警部の胃袋はとても満たされない。警察署のデスクで、黙々と食べる2度目の朝食は、ト−ストにベ−コン、ソ−セ−ジ、目玉焼き、トマトのソテ−。彼の「英国式食週間へのこだわりは」はアルフレッド・ヒッチ・コック監督自身のものに違いない。 |
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料理に凝る妻のディナ−は、「ス−プ・ド・ポワソン(魚介のス−プ)」、「カイ−ユ・オ・レザン(うずらのブドウ添え)」、「ピエ・ド・ポ−ク・ア・ラ・モ−ド・ド・コン(豚足料理)」といったもの。真犯人を捕まえられずに、疲れて帰宅するオックスフォ−ド警部には、少々ヘビ−なメニュ−である。警部はふつうのステ−キとパンとポテト が食べたいのだ。しかし、食事をしながら妻が犯人について推理していくようすや、料理をめぐるふたりのやりとりは、なかなか楽しめる。 さらに、この妻は料理のみならず、カクテルにも凝っていたからたまらない。仕事で立ち寄った夫の部下は、ひと口飲んで顔をしかめ、仕事を口実にして早々に立ち去るのだ。 食習慣のちがいは、名警部の勘をも狂わせてしまいそうで、気の毒としかいいようがない。 |